失敗しない家づくりの工夫がつまった
アイディア集
今月のテーマ
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家の印象を決める外観には形やデザインも大切ですが、外壁の材料も重要なエッセンス。選ぶ外壁によってシャープで洗練された雰囲気や趣きのある重厚感など、さまざまな印象をつくります。そんな外壁材の種類と特徴、メンテナンスコストなどを実例とともに紹介します。
左官仕上げ(塗り壁)
左官仕上げとは、職人さんがコテを使って仕上げる塗り壁のこと。大小さまざまなコテを使い分け、外壁に表情を作り出していきます。 他の外壁材と比較するとコストは高めになりがちですが、継ぎ目のないやわらかな質感が塗り壁にしか出せない魅力といえます。
塗り壁の特徴
塗り壁の外壁は目地がないためコーキングのメンテナンスが必要なく、すっきりとした仕上がりが期待できます。どんな形状の外壁にも対応できる自由度の高さと意匠性は抜群。
メリット
- 耐火性、耐熱性が高い
- デザイン性が高い
- 断熱性が高い
- コーキングのメンテナンスが不要
デメリット
- ひび割れが出やすい
- 汚れがつきやすい
- 防水性が低い
- 仕上がりが職人の腕に左右されることがある
塗り壁のメンテナンスコスト
- メンテナンスの回数/メンテナンスフリー
クラックの発生がないか、日頃よりこまめな自主点検は必要 - 50年間のメンテナンスコスト/0円
▲ 職人の手作業ならではの深みのある質感
※木造在来工法2階建て、延床面積約40坪、外壁面積165㎡の場合
※参考文献:チルチンびと
無垢材
「まわりとひと味違う家にしたい」「自然素材を使いたい」そんな方に人気があるのが無垢材を使った板貼りの外壁。無垢材を全面に使うか、部分的に使うか、使う材種などによって印象が大きく変わります。一般的には杉やヒノキが良く使われています。
無垢材の外壁の特徴
同じ樹種でも同じ木目は存在せず、唯一の家が完成します。また、自然が生み出した無垢材の風合いは人工的な材料で再現することが難しいため、外観に“深み”を与えられます。
メリット
- オリジナリティのある外観になる
- 部分張替えがしやすい
- 経年変化を楽しめる
- 材料の廃番がない
デメリット
- 施工に技術が必要
- 変色や変形が起きやすい
- 雨雪や紫外線対策が必要となる
- 材料選びや施工プランの配慮が必要
無垢材のメンテナンスコスト
- メンテナンスの回数/メンテナンスフリー
防腐・防虫・防カビなどの対策や腐朽部分などがないかの自主点検は必要 - 50年間のメンテナンスコスト/0円
▲ 外壁の一部に使用して外観のアクセントに
※木造在来工法2階建て、延床面積約40坪、外壁面積165㎡の場合
※参考文献:チルチンびと
サイディング
▲ 金属系サイディング「ガルバリウム鋼板」
サイディングとは建物の外壁に貼る仕上げ用の板材のことで、現在、日本の住宅で最も普及している外壁材と言われています。その主な理由は、それまで主流だった塗り壁と比べて、手間が省けて工期が短いこと。また、サイディングはカラーやデザインが豊富であることも人気の理由です。
サイディングの特徴
サイディングは、主に「窯業系」「金属系」「木質系」「樹脂系」の4つの種類があり、最も使われているのは窯業系サイディング。その窯業系にはタイル調やレンガ調など、さまざまなデザインがありますが、再現性に優れ、本物と見劣りしないクオリティを保てます。
メリット
- 初期費用が安い(窯業系)
- 工期が短い(窯業系)
- 防音性が高い(金属系)
- 断熱性が高い(金属系)
デメリット
- コーキングのメンテナンス頻度が高い(窯業系)
- 熱をためやすい(窯業系)
- デザインの自由度が低い(金属系)
- キズがつきやすい(金属系)
サイディングの
メンテナンスコスト
- メンテナンスの回数
・窯業系/10年ごとに必要
・金属系/30年目より10年ごとに必要 - 50年間のメンテナンスコスト
・窯業系/約6,800,000円
・金属系/約2,600,000円
▲ 窯業系サイディング「ラップサイディング」
※木造在来工法2階建て、延床面積約40坪、外壁面積165㎡の場合
※参考文献:チルチンびと
ご紹介したコスト額などは一般的なものです。工事を請け負うハウスメーカーや工務店、市場価格により異なりますので、必ず施工会社にご確認ください。
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デザインスタイル別 家づくり
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