こんにちは。ザハウスで設計を担当している田中です。
みなさん、健康な心とカラダの健康に「住環境」が影響することをご存知ですか?お子様の喘息やアレルギーなどにも実は住環境が深く関わっていることが各機関のデータにより実証されています。今回は、家族の健やかさを応援する住宅「スマートウェルネス住宅」についてご紹介させていただきます。
スマートウェルネス住宅とは?
室内の温度差によるヒートショックや建材などに含まれる化学物質、カビやダニによる空気汚染。さらに日照や騒音、大気汚染など、住まいを取り巻く環境は人の健康にさまざまな影響を与えます。
心も体も健やかに暮らすためには、「適切な温度管理」、「清浄な空気環境」、「快適な睡眠環境」、「安心・安全な住まい環境」の4つが大切。これに省エネの考え方をプラスしたものがスマートウェルネス住宅です。
病気の20%が「外部環境要因」!
病気の主な原因とされているのは、日々の食生活や運動、喫煙、飲酒などの生活習慣。糖尿病や脳卒中、心臓病、肥満、高血圧などの生活習慣病で命を落とす人は、日本人の2/3以上と言われています。
さらに、もう1つ大きな原因となっているのが私たちを取り巻く地球環境や有害物質、ストレスなどの外部環境要因で、病気の原因の約20%を占めています。
例えば、日本人の3人に1人と言われる高血圧は、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの循環器疾患にかかりやすくなるというデータがありますが、実は血圧が上がる要因の1つに「寒さ」が関係しています。
寒くなると私たちの体は体温を逃さないように、血管が収縮して血圧を上昇させます。特に、循環器疾患は1日の中でも起床後すぐの朝方に発生しやすくなります。それは、室温が最も低下する時間帯である早朝に交感神経の働きが活性化するため、血圧が上昇して循環器疾患の発症に影響を及ぼす可能性があるからです。
人が家で過ごす時間は平均15時間以上、人の家庭内事故死者数は交通事故死の3倍以上にのぼります。つまり、生活習慣の改善の加えて、寒さによる血圧上昇のリスクを下げる環境づくりや、できるだけストレスのない住環境の改善が病気の抑制につながるのです。
そのためには、住環境が健康に与える影響を知っておくことが大切です。
断熱性能で病気のリスクを減らせる
まず、大切なのが住まいの断熱性能。住まいをしっかり断熱することで、病気のリスクを抑えることができます。
各部屋の温度差を少なくして血圧を安定させる
断熱性能の高い家は、各部屋での温度差が少ないことが特徴。夜に暖房を止めた後も朝方まで暖かい熱を外に逃がしません。あるデータでは、20℃の室温で暖房を止めた場合、断熱性が低い築20〜30年の家は朝方には11℃以上下がり、断熱性の高い家では4.8℃のみ下がったという結果に。その差は6℃以上!
浴室でのヒートショックや起床時の血圧上昇などが起こりにくくなるだけでなく、早朝の家事もラクになります。
健康寿命の延伸と認知症予防に効果的
高断熱住宅と低断熱住宅では、健康寿命に差が出ます。ある実験では、寒さの改善によって健康寿命が4歳延びることが判明。また、ロコモや認知症は10%減少することも報告されています。
省エネ性が向上
断熱されていない部屋と高断熱の部屋では、電力使用量とCO2排出量が50%削減されたというデータも。高断熱住宅にするだけで、体にも環境にもやさしい住環境を作れます。
清浄な空気環境が健やかさを育む
人は空気を吸って生きています。毎日どんな空気を吸っているかも健康に欠かせないポイントです。
アレルギーの原因「結露・カビ」を軽減
冬になるとよく見かけるようになるのが、窓やサッシの周りに付着した水滴。これが、冬のお悩みの1つである「結露」です。結露を放っておくと、カビやダニが発生して空気環境が悪化、アレルギーや喘息を引き起こす原因になります。さらに住宅の健康寿命を縮めてしまう可能性も。
結露が発生する原因は、室内と室外の温度差。断熱材が隙間なく施工された家では、この温度差を小さくして、結露の発生を防ぎます。その結果、アレルギーや喘息を引き起こしにくくなるのです。
また、適度な湿度を保つことも結露防止には不可欠。ザハウスでは、高性能なセルロース断熱材とあわせて、断熱性能が高い窓やサッシを採用。さらに、フローリングや階段などには調湿効果も期待できる自然素材の無垢材を使用しています。24時間365日、快適な湿度環境をキープできます。
木は熱伝導率が低いため、無垢材のフローリングは冬でも暖かいのが特徴。裸足でも寒さを感じにくいので、体感温度にも良い影響を与えてくれます。
シックハウス症候群を防ぐ
住宅に使われている壁紙の接着剤や防カビ剤、家具の塗料などによって室内の空気が汚染され、目や鼻、喉の痛み、めまい、疲労感、頭痛といった症状を引き起こす場合があります。これがシックハウス症候群です。
これらの健康被害を防ぐためには、計画的な換気とあわせて、人体への影響が少ない自然素材の建材を使うことが大切です。
快適な睡眠環境
健康な日常生活を過ごすためには、質の高い睡眠も欠かせません。睡眠に影響を及ぼす3大要因は、「温熱」「音」「光」。睡眠の質が低下すると、意識の低下や集中力の欠如だけでなく、高血圧や糖尿病といった病気を引き起こす原因にも。
快適な睡眠環境は、夏なら室温26℃〜28℃、湿度50〜60%、冬は室温15℃、湿度50%以上が適切と考えられています。
ザハウスでは、断熱材や窓、サッシによって住まいを適度な温湿環境に整えています。また、採用しているセルロース断熱材には吸音・遮音効果もあるので、静かな寝室環境をつくります。さらに、床にあしらった無垢材が、ジメジメしているときには湿気を吸収して、乾燥しがちなときは水蒸気を放出。常に室内を適度な湿度に整えます。無垢材の香りもリラクゼーション効果を高め、疲れた心と体を癒してくれます。
今回は、スマートウェルネス住宅をご紹介しました。
心も体も健やかに暮らすためには、生活習慣の改善とあわせて快適な住環境づくりが欠かせません。ザハウスの家づくりCAFEでは、ご家族の健康を守れる家づくりのポイントなどもお伝えしています。
他にも会社選びの注意点や土地の探し方、住宅ローンについてなどの疑問やお悩みも家づくりのプロにご相談できます。
新築を建てる予定がある方はもちろん、家づくりにご興味がある方はお気軽にお申込みください。