2021年春頃から、良く耳にするようになった「ウッドショック」。皆さんはご存知でしょうか。
実は、家づくりに、大きく影響するのです。
これから、家づくりをされる方は、特に気になりますよね。ウッドショックとはなにか、という基本的な部分から、いつまで続くのか、家づくりの価格との関係性まで、お話していきたいと思います。
<<目次>>
●実は、20年以上の歴史がある?
●ウッドショックを起こした原因
●家づくりに出る影響を解説
●ウッドショックの今後の見通し
●家づくりを始めるタイミングはココ!
●予算以外にも考慮する点とは?
ウッドショックを理解しよう!
実は歴史が20年以上も?
ウッドショックとは、世界的な木材の供給不足により、木材全体の価格が高騰してしまうことです。
実は今回が初めての発生ではないのです。1度目は1990年代以降にアメリカでふくろう保護のために森林伐採規制があったため、木材の供給が不足し、発生。2回目は2008年のリーマンショックが起きる直前で、好景気による住宅の建設ラッシュとなり木材価格が高騰。これが原因で発生しました。
今回の発生は3度目となり、新型コロナウイルスによる影響と住宅需要の増加によって発生。
現在も、経済全体に混乱を与えています。
日本は約6割強を輸入材に頼っている(これは戦時中の森林の伐採、戦後に住宅需要がひっ迫し、さらに伐採されたことにより国内の木材は減少しました。木材は植林にしてから市場に出るまで30年以上の時間がかかる為、海外からの輸入に頼るようになったのです。
また、国内の森林が回復する前に林業従事者の減少により国内の林業は衰退してしまいました。)ため、このようなことから、大きな影響を受け、その中でも特に木材を多く使用する住宅業界への影響が深刻となっています。
3回目のウッドショックはなぜ起こった?
ウッドショックが起きた原因はアメリカや中国の情勢の変化が挙げられます。
アメリカでは新型コロナウイルスで、リモートワークが普及。その結果、住宅の関心が高まり、2020年5月のロックダウン解除後に新しく住宅の建築やリフォーム、別荘ブームが起こって、木材の需要が一気に高まりました。
また、世界最大の木材輸入国である中国がコロナ後で高値となった木材を世界中から買い集めたことにより、木材価格の高騰を引き起こしています。
海外情勢だけではなく日本国内でもローコストのハウスメーカーが増えたことにより、安価な輸入木材依存が高くなっており、世界中で木材の取り合いが起こりました。
それに加えて新型コロナの影響で”おうち時間”を過ごす人が増え、その影響から住宅需要が高まっています。
その他にも世界的なコンテナ不足があり運賃が高騰していることも原因となっています。
こういった様々な要因が重なりあい「ウッドショック」が起こったと言われています。
家づくりに影響があるの?
結論、影響はあります。
日本の木材を使用するほとんどの会社がウッドショックの影響を受けている状況です。
先程お伝えした原因によって、木材の値段が高騰するため、新築を建てる際にウッドショック前に比べると価格は上がります。
そして、今後も木材の価格は上がり続けると推測されています。
アメリカでの住宅購入需要がいつまで続くかは誰にも分からないため、このように見るしかないのが現状です。過去2008年のリーマンショック時のウッドショックは数年で落ち着きました。今回のウッドショックも2021年~2022年で落ち着くと見る向きがあります。
経済産業省の経済解析室がウッドショックについて解説をしていました。
“2021年9月分のデータまでで確認できる範囲では、全体として、輸入価格も国内価格も引き続き上昇基調を継続していると思われます。したがって、日本国内では、当面は、いわゆるウッドショックといわれる状況が継続する傾向が高く、今後の動向を引き続き注視していく必要があると考えています。“
そのため、木材を確保できない住宅会社も出てきており、契約しても建築出来る目途がつかないことや、工期が大きく伸びるなど家づくりに影響が出ています。
先が見えない中で、いつ住宅を建築するのが良いのか難しいですよね。
ここについては、次のテーマ「今マイホームを考える際のポイント解説」でお話していきたいと思います。
今マイホームを考える際のタイミング
家づくりのタイミングについて
木材の価格の高騰が続いていると聞くと、家づくりを始めるタイミングで悩みますよね。
実際に、弊社のお客様にも、この問題を抱えている方は多く、いらっしゃいます。
いつ価格の高騰が落ち着くか分からないウッドショック。今後も価格が上がっていくとなると、今家づくりを始めるのも一つのタイミングだと思います。
ただ家づくりのタイミングは、家族のライフプランや住宅ローンを組める年齢・健康状態、希望する立地が見つかるかといった要素も加味して考える必要があります。
住宅ローンを組むなら、若くて健康な間に組むほうが有利です。
なぜなら、一般的には35年の住宅ローンを組むケースが多いため、若いうちからローンを払っていくと、定年退職後に住宅ローンを払う必要がなくなります。
つまり、老後の暮らしが安心できるのです。
もし予算以外の条件がそろっているのであれば、先が見えないまま保留するよりも予算を見直して建築することをおすすめします。
弊社では、家づくりをスタートする前に、どれくらいお金がかかるかを知れる、資金シミュレーションを行うことが可能です。
ぜひ一度、家づくり相談にご来場ください。