今回は「北欧」をテーマにデザインやインテリアはもちろん、SDGsの取り組みといった深いところまでを紹介!
SDGsに取り組む北欧5か国の報告書
このところ北欧デザインの進化は、大きな変化が無く立ち止まっているかのようでした。
ですが、最近北欧デザイン界が真剣に取り組んでいるのは、持続可能なものづくりです。
国連サミットで採択されたSDGsのゴール12に、本気で取り組む北欧デザイン界の報告書「SUSTAINORDIC」を紹介します。
今、世界的に注目されているSDGs(持続可能な開発目標)。
SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。
SDGsのゴール12とは「Responsible Consumption/つくる責任つかう責任」です。
持続可能な消費と生産のパターンを確保することが目的で、ものづくりをする北欧デザイン界にとってのゴールとなります。
SDGsが揚げられる以前から持続可能なデザインに取り組んできた北欧では、2018年から毎年「SUSTAINORDIC」という北欧年次報告書を作成しています。
2015年に北欧閣僚会議 (Nordic Council of Ministers)の支援を受け、北欧の視点に基づいた持続可能な消費と生産を促進するプラットフォームとネットワークが発足しました。
プロジェクトオーナーは、
スウェーデン建築デザインセンター (スウェーデン)、フォーム/デザインセンター (スウェーデン)です。
共同パートナーには、フィンランド、デンマーク、ノルウェー、アイスランドの会社が携わっています。
持続可能な開発の最前線にある北欧のネットワークの目的は、持続可能な生産と消費における北欧の最適な例を収集して国際的に広め、この分野における国の政策の発展を進めていくことです。
プロジェクトでは、北欧諸国の持続可能な生産や消費の実例をまとめます。
その後、それぞれの実例はマニフェストに従って編集および構成され、北欧年次報告書「SUSTAINORDIC」に掲載されます。
この報告書は、北欧各国の国際ネットワークを通じて広まり、世界中の視聴者に届けられます。
北欧家具にまつわる話
世界最大規模の家具見本市!ミラノサローネ
毎年4月にミラノで開催される世界最大規模の家具見本市「ミラノサローネ国際家具見本市」。正式名「Salone del Mobile.Milano サローネ・デル・モービレ・ミラノ」。
1961年、イタリア家具やインテリア小物の輸出を促進するために誕生し、1965年、大手家具部門の企業が初めてひとつの商用展示スペースに集結しました。
出展者がそれぞれのブースで差をつけようと意識し始めたため、盛り上がりを見せるようになり、現在も続いています。
ヒュッゲ(居心地の良い)な空間をもたらす、インテリア
北欧に関するランキングをここで少し共有。
「世界幸福度ランキング2021」の第一位に輝いたフィンランド。(日本は56位という結果・・・)
さらに、2位にはデンマーク、3位にはスイスが続き、なんとTOP3に北欧の国がランクイン!!
北欧の人たちが「幸せ」を感じるのが、旅行に行くことやバカンスを取ることではなく、家で家族と過ごす何でもない時間。そして、その「日常の幸せ感」を高めてくれるのが、お気に入りのインテリアであり、代々受け継がれてきた大事な家具たちなのです。
というのも、北欧の国は冬が長いため自然と家にいる時間が多く、より心地よく過ごすために家具やインテリア、雑貨などにこだわるようになったと言われています。
そんな、住まう人に幸せを感じさせてくれる北欧スタイルの住まいやインテリアは、今日本でも大人気。冬が本格的になったきた今こそ、ぜひ北欧インテリアを取り入れてみましょう!
■ 北欧家具の定番といえば「イス」
デンマークにおけるインテリアデザイン界の巨匠、ハンスJ.ウェグナーの代表作でありYチェアの愛称で親しまれている「CH24」をはじめ、北欧イスにはフォルムの美しさと座り心地の良さを両立したものが多くあります。
デンマークの人は初任給でまずイスを買うとか・・・?
■ 自然体でいられる「キャンドル」
どんなに小さいスペースでも良いので、ホッとできる場所をつくることが大事。そのために心地よいインテリアを揃えるのがベストですが、手軽に購入できてオススメなのが「キャンドル」。
自然の光に近いゆらぎを感じられる灯りは自分を自然体に戻してくれます。
■ シンプル&モダンな「北欧照明」
家具を揃えるほど大掛かりなことはしたくない・・・という人は、照明を変えるのもひとつ。
北欧らしいブルーや淡いベージュ、ピンクなどを選ぶと、これまでの家具や雑貨などともなじみやすく、北欧スタイルに近い落ち着いたシンプルな空間に。
■ さまざまなテイストをつなぐ「木の家具」
例えばダイニングテーブルなど、無垢の木を使った家具はその他のさまざまなテイストの家具をうまくつなげてくれます。
黒やアイアンを用いたインダストリアルな素材が持つ重厚感ともなじみが良く、無垢の木ならではの永く使うほどに味が出てくる経年変化をじわじわと時間をかけて楽しむのも北欧流!
■ 多色使いの「ファブリック」
程よく北欧スタイルを取り入れたら、仕上げに多色使いのファブリックを!
世界各国の民族調のファブリックはシンプルな北欧スタイルにピッタリです。インドの布をソファに掛けたり、キリムのクッションを置いてみたり・・・。観葉植物などのグリーンと合わせるのもおすすめです。
参考:リンネル・Flou