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2021.04.08 | WEBマガジン
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無垢マイスターのタメになる話〜桐が箪笥に適している理由〜

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桐は、古くから日本人の暮らしの中にあり、日本の文化や歴史と深く関わってきました。
なかでも桐の箪笥はよく見かけるものの1つです。ではなぜ、桐が箪笥に用いられてきたのでしょうか?
今回のコラムでは、本コラムでは無垢マイスターが「桐」の魅力とともにその理由をご紹介します。

 

桐の箪笥の歴史

桐の箪笥が普及し始めたのは、江戸時代の初期からと言われています。桐の箪笥は女性でも持ち運べる軽さと丈夫さが魅力でした。箪笥の側面には持ち運び用の取手金具が付いていて、実際によく持ち運びされたようです。女の子が生まれると桐を植えて、結婚する際にその桐で箪笥をつくり、嫁入り道具にするという風習もあったと言われています。
火事が多かった時代において、火事になっても燃えにくいという特性も桐の箪笥が重宝された理由でした。

 

桐の箪笥の魅力

桐の箪笥は、日本の風土にもっとも適した箪笥です。その理由は調湿効果が高く湿気の侵入を防ぐこと。湿気が多いときは、箪笥の表面が湿気を吸って桐が膨張して箪笥の各隙間を防ぎます。梅雨時期になると引き出しが固くなるのはそのためです。逆に乾燥時期になると引き出しに隙間ができて外の乾いた空気を中に取り込みます。

 

収縮率が極めて小さいので、精密に造り上げることができます。もちろん、職人の腕も重要です。熟練の名匠が丹精込めて造り上げた桐箪笥の引き出しの精度は、0.1〜0.2mm程度の遊びのみ。箪笥の表面に使う柾目(まさめ)は、板目に比べてさらに収縮率が少なく、できてからの狂いが少ないと言えます。

 

桐の特徴

桐は高さ10〜15m、直径は大きなもので60cmほどになる、淡白色の明るい色みをした広葉樹です。とても柔らかい材質で肌触りが良く、見た目も美しいことから家具やフローリングなどに使われています。

 

中国産や台湾産、北米産などの輸入材が多く流通していますが、日本国内でも各地で植栽されています。良質なものは東北6県と新潟県、なかでも福島県の会津桐や岩手県の南部桐は最上とされています。柾目の美しさと光沢感はまさに絶品です。

 

 

◎断熱効果が高い

桐の内部は乾いた空気層になっていて熱が伝わりにくいため、保温効果に優れています。温度変化を少なくして、夏は涼しく、冬は暖かい快適な室内環境に整えます。

 

 

◎比重が軽い

桐の比重は0.19〜0.3と日本の木材の中でもっとも軽く、この軽さの要因は桐の繊維細胞が発泡スチロールのように空隙が多くあるためです。これが熱伝導率の低さと関係しています。ちなみに、比較的軽い木材と言われる杉の比重は0.38、ヒノキは0.4、ケヤキは0.69なので、桐が運びやすさという点でも箪笥に向いていることが分かります。

 

 

◎狂いが少ない

一般的に、比重が小さいほど収縮率が小さいと言われています。桐は収縮率が最小ランクに入り、湿気に対して敏感です。そのため、狂いが少なく扱いやすいのが魅力です。

 

◎美しい見た目

桐は、杢目の美しさや光沢感も魅力です。その美しさ故、箪笥だけでなく家紋や琴などの工芸品にも多く使われています。

 

 

◎防虫効果

調湿効果に優れていることも箪笥に適している理由です。湿度を吸収してくれる効果があり、またタンニンが多く含まれているため、腐敗しにくく虫が寄りづらい環境に。抗菌効果にも優れているので、箪笥をはじめとした収納に最適です。桐の箪笥以外にも一般的な箪笥の内側には桐が使われていることも多いです。
また、フローリングなどに使うことで、室内を快適な湿度に整えて、心地よい空間を創ります。

◎火に強い

熱伝導率が極めて低く、表面が焦げて炭化していても中まで火が届きにくいという性質を持っています。そのため、火災があっても中まで燃えにくく、大切なものをしまう場所として重宝されてきました。
また、一旦水にかかると発火点がさらに上がるため、実際に火災が発生した際に桐箪笥だけは中まで焼けずに残った事例も数多くあります。耐火金庫の内部に桐材を用いるのもそのためです。

 

住宅での桐の活用事例

住宅の材料としても桐は使われています。

 

◎押入れやクローゼットなどの収納部分

湿気がこもりやすい押入れやクローゼット内部に桐が使われています。余分な湿気を吸収し、適度な湿度に整えます。また、防虫効果が高いのも押入れやクローゼットに適している理由です。カビが発生しやすい梅雨時期も、大切な衣類を守ってくれます。

 

◎天井や壁の化粧板に

杢目の美しさを活かして天井や壁の化粧板として使われています。

 

◎寝室のフローリングに

睡眠中の呼吸や新陳代謝によって、寝室は湿度が高くなりがち。桐のフローリングは、過剰な湿気を吸って心地よい環境に整えてくれます。湿度が高い梅雨時期や夏の寝苦しさの回避にもおすすめです。また、見た目の美しさが上質で高級感を感じる空間を演出します。

 

他にも、日本における桐は伝統的に神聖な木とみなされているため、他にも家紋や紋章など意匠性の高い装飾具、最高級の下駄の材料などに用いられています。

 

今回は「桐」の魅力についてご紹介しました。

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